セレンディピティなひととき

「フラッシュ・ボーイズ 10億分の1秒の男たち」を読了。

これまでアルゴリズム取引、高速取引という言葉を耳にしていたものの、何となく得心が行かなかったのだが、この本を通じてその裏にあるカラクリを知る事で、最先端の金融事業に蔓延るイカサマを垣間見る事ができた。
単なるトレーダーの問題ではなく、金融のエコシステム全体の課題を筆者は指摘している。
アルゴリズム取引の開発の現場では多くのロシア人が活躍しているのだと言う。理由は、共産主義時代の遺産、徹底的な科学新興と統制を掻い潜る抜け道を探すセンスだという。
最先端の金融工学の成果と謳われたリーマンショックを通じ、モラルなき資本主義の引き起こす災いを目にした我々が、またも新たな最先端の金融取引に依存せざるを得ない現状。

倫理と欲望の間で揺れ動くのは人間の性であろうが、その中でも忘れがちな倫理を以て業に務める事の重要性を認識させられた。

「道徳なき経済は罪悪であり、経済なき道徳は戯言である」
160年前の二宮尊徳の言葉から、現代に生きる私達が学ぶ事は多い。
(T.O)

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